ヨーロッパ建築様式 |
ヨーロッパ建築様式変遷の歴史を
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古代エジプト
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ギリシャ様式 ドーリア式・イオニア式・コリント式など、柱と梁からなる直線的な造り。神殿に代表される、重厚で均整のとれた様式。列柱建築という言葉にあるようにギリシアの建築物は、柱が多く狭い間隔で並んでおり、その柱の間を梁とする石材が載っている。梁とする石材の大きさに限界があり、神殿のような大きな建築物には、必然的に多くの柱が必要とされた。
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ローマ様式 建築技術が発展したローマでは、小さな石材やレンガを組み合わせた「アーチ」や「ドーム」の利用により、ギリシアの建築物より柱の数を少なくして、空間を確保できるようになった。
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ビザンチン様式
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ロマネスク様式
ロマネスク建築はフランスなどを中心に11世紀以降の中世ヨーロッパで発達した。イベリア半島にまで進出したイスラム勢力から失地回復すべくレコンキスタの時代を迎えるこの時代、聖ヤコブ(12使徒の一人、スペイン名サンチアゴ)の遺骨が、スペイン北西部で発見され聖地となり、聖地を参る巡礼の旅がブームとなった。 フランスからピレネー山脈を越えてサンチアゴに至る巡礼路沿いには多くのロマネスク様式の教会や修道院が発展した。石積みの技術がまだ発達していなかったため、窓が小さく壁が厚いのが特徴。代表例としては、なんといっても聖地、サンチアゴ・デ・コンポステラの大聖堂が挙げられる。
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ゴシック様式 11〜12世紀、都市に流入した多くの人々のための救いの場所として大聖堂は「巨大な聖書」だった。中世の巡礼路沿いの辺鄙な場所にあったロマネスク建築とちがって、ゴシックは都市の大教会のための建築であった。急増した余剰人口は都市に集まり、多くの人々を満たす大教会が必要とされてきたのだ。
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ルネサンス様式 ルネサンス様式は、イタリアのフィレンツェで1420年代に始まり、17世紀初頭まで続いた「端正で華麗」な建築様式。
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バロック様式 バロック建築は、1590年頃から、国家権力の揺り戻しで、教会や国王の絶対的力を誇示する重厚な様式として盛んになった。ルネサンスを基本とし、より豪華さと躍動感を求め、複雑さや多様性を示すことを特徴とする。
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ロココ様式 18世紀、教会が世俗化し、国家権力が倦怠感を漂わせた時代にルイ15世のフランス宮廷から始まった耽美的で官能的な様式。繊細で女性的・耽美的であり、後期バロック建築を更に爛熟させた建築様式である。優美で艶やかな内装のヴィースの巡礼教会のように、室内装飾に特徴がある。
ネオ・バロック様式
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新古典主義様式(クラシック・リバイバル) 新古典主義とは、ゴシック・リヴァイヴァル建築と言われ、18世紀後半から19世紀にかけて興ったゴシック建築の復興運動である。別名、ネオ・ゴシック建築とも呼ばれ、産業革命を迎えたイギリスを発祥の地とし、18世紀後半にはフランス、ドイツに、その後イタリア、ロシア、アメリカに広がった。ロココの貴族趣味の反動で、正統派への回帰から古代建築への研究が花開いた。
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