ピラミッドの秘密


 

ピラミッドの秘密


 

方位

大ピラミッドの北面はほぼ完璧に真北を向いている。東面も南面も西面も、それぞれが正確に誤差なく真東、真南、夏西を向いているのだ。建築家もなぜこのような精度を必要としたかを理解できないという。実際に建築をする側からみると、このような精度を達成するためにかかる費用と時間と困難は、できあがる結果からみて採算に合わないのだ。このような精度は、いつの時代の建造物だとしても、信じがたいし不可解だ。とくにこのピラミッドが建てられたとされている4500年ほど前のエジプトでは、不自然なほどの芸当だ。

この印象はこの遺跡の他の面からも確認することができる。たとえば底辺の四つの長さはほとんど同じだ。その精度は現代の建築家が普通のオフィスビルを建てるときに求められる精度よりも高い。北辺の長さは230.25m、西辺は230.35m、東辺は230.39m、南辺は230.45mだ。 一番長い辺と一番短い辺の差は20センチしかない。 なぜ彼らはこのような高い精度の建造物を造る必要があったのか?

現代のビルや家でも、完璧な90度を持つ建物は少ない。一度程度は狂っているのが普通だ。それでも構造的には影響がなく、その誤差に気づく人はいない。だが大ピラミッドへ場合、古代の建築家は誤差をほとんどゼロにしている。大ピラミッドに関することは、すべてこのように説明しがたいことばかりだ。

 

砂漠の船

ピラミッドの縦坑の中には、海を渡ることもできる長さ43.4mというさらに大型の船が入っていた。現在この船は、ピラミッドの南側にある醜い近代建築のボート博物館に収められている。杉の木で造られたこの美しい船は、建造されてから4500年たった現在でも完璧な状態で博物館に収められている。排水量約40トンのこの船の設計は、専門家によると奇想天外なものだという。専門家たちは言う。「船首と船尾の高さは、外海の高い波を乗り切るためのものであり、ナイル河のさざなみには必要ない」「このような船が建造できるのは、外海で航海をした長い経験と伝統がある人々だけだ」

 

π

ピラミッドの幾何学的な主要要素は、いずれの場合も、地上から頂上までの高さと、地上における建造物周辺の長さだ。大ピラミッドの場合、オリジナルの高さ146.7mと周辺の長さ92l.44mの比率は、円の半径と円周の比率と同じになる。つまり2πなのだ。ピラミッドの高さに2πを掛けるとピラミッド周辺の長さになる。

146.723.14=921.44

大ピラミッドの高さと周辺の比率2πを実現するためには、斜面の傾斜を52度という面倒で難しい角度にしなければならない。45度の角度にすれば古代のエジプト人にとっては、建設がやさしかったはずだ。

大ピラミッドの基本的考えは、地球の北半球を表わそうというものだ。頂点は北極を示し、土台の周辺は赤道を意味する。だから周辺が、高さの2πなのだ。大ピラミッドは北半球の43200分の1の縮図となっている。

神々の指紋より抜粋