道化師
I Pagliacci

レオンカヴァッロ
Ruggero Leoncavallo

「笑え」と歌う断腸のアリアが、聴く者の心を突き刺す

言語イタリア語 舞台南イタリア、カラブリア地方のモンタルト村

登場人物

カニオ T

(劇中ではパリアッチョ) 旅回り一座の座長

ネッダ S

(同コロンビーナ) 女優でカニオの妻

トニオ Br

(同タッデーオ) せむしの道化役者

ベッペ T

(同アルレッキーノ) 色男役者

シルヴィオ Br

村の青年

 

理解の助け

名セリフ

プロローグ
よろしいですか?...よろしいですか?...
淑女の皆様!紳士の皆様...お許しください
私めがたった一人で登場致しますことを
私は前口上役でございます

今より 舞台の上に
昔ながらの仮面劇を作者は登場させますゆえに
その一部として復活させようというのです 昔のやりかたを 
そして皆様の前に こうして私めを送り出したという訳でございます

ですが 昔と同じこんな口上を述べるためではございません
「私どもがここで流す涙は偽りでございます!
私どもの痛みも 私どもの苦しみも
ご心配には及びませぬ!」と 違う!違うのです

作者が試みましたのは
その代わりに描きだすことです 人生の断片を
彼には信条があるのです
役者もひとりの人間であることを
そしてその人間のために 書かねばならないという
そしてこの話は真実より霊感を得たものなのです

思い出の巣
魂の奥にあるものですが
それがある日歌い出したのです
そこで真実の涙を流しながら書き
そしてすすり泣きで 拍子を取りました!

それゆえ ご覧頂けましょう
本物の人間のお互いの愛しあう姿を
ご覧頂けましょう 憎しみの悲しい結末を 嘆きの苦しみを
怒りの叫びをお聞きになられましょう
そして皮肉な笑いを!

そして 皆さま方 決して
私ども役者のダブダブの衣装に惑わされることなく
私どもの魂のことをお考え頂きたいのです
なぜなら私どもとて人間 肉も骨もございます
そしてこの見捨てられた世界の
空気を皆さま方同様 呼吸しているのですから!

劇のコンセプトは申し上げました...
さて何が起こるか とくとご覧ください それでは 始まりです!
 


アリアリンク集

第1幕 前口上:ごめん、紳士、淑女の皆様
Si puo? Signore! Signori!
トニオ  
あの人のまなざしにはなんという燃える激情があったんでしょう〜かの上に鳥は鳴き、意のままに飛びに飛び
鳥の歌
Verónica Villarroel
ネッダ  
衣装をつけろ
Vesti la giubba
カニオ   対訳
第2幕 おお、コロンビーナ
O colombina
アルレッキーノ  
もう道化師じゃない
No, pagliaccio non son
カニオ