魔笛


 

オペラといえばイタリア語が全盛だった時代にあって、広くオーストリアの民衆に訴えかけようとドイツ語で書かれた「魔笛」。初演からわずか2ヶ月余りで作者のモーツァルトが死去したことも話題を呼び、興行的にも大成功を収めました。善玉と悪玉が途中で入れ替わるなど、ややわかりづらいストーリーではありますが、「魔笛」にはモーツァルトがその才能をふんだんに注ぎ込んだ音楽が、宝石箱のように詰っているのです。

時・所
古代、エジプト

あらすじ


夜の女王に仕える3人の侍女に救われた王子タミーノは、娘パミーナをザラストロから取り戻すように女王に依頼されます。パミーナの肖像画に一目惚れしたタミーノは、偶然知り合った鳥刺しのパパゲーノをお供に旅立ちます。タミーノには、危機の際に威力を発揮する魔法の笛、パパゲーノには銀の鈴が授けられました。

偵察のため先行したパパゲーノがパミーナと出会う一方、邪悪なのはザラストロではなく夜の女王であることを、タミーノはザラストロの神官から聞かされます。その後出会ったタミーノとパミーナは、互いに惹かれます。そしてパミーナと結ばれるために、試練を乗り越える決意をタミーノは固めます。真意を知らぬパミーナが、タミーノの愛が醒めたと誤解して自ら命を絶とうとする場面もありますが、試練を乗り越え二人は結ばれます。パパゲーノも恋人パパゲーナを得、夜の女王は奈落へと落ちていきました。

演奏時間:約3時間8分