アントニオ・ガウディ


 

バルセロナの空に向かってどこまでも伸びてゆこうとする教会建築、サグラダ・ファミリア・・・

今から100年前、ガウディが建設にあたっていたこの教会は、彼の死後70数年も経った今もいまだ完成されることなく、今もなお、その工事は延々と続けられているのである。

ガウディの代名詞とも言うべき代表作でありながら、まだ未完の建造物であるがゆえに、サグラダ・ファミリアは世界遺産の指定からも外れている。

そして天に向かって伸びゆく塔の、その全てが出来上がるのは果たして100年先か200年先か・・・誰にも分からないとさえ言われているのである。

 

人間は創造しない、発見する。

独創とは起源に帰ることである。

 

私は創造者ではありません。

コピーをしているのです。

自然からコピーを取っているのです。

 

貧乏と貧困を混同しない方がいい。

貧乏は優雅さと美に通じているが、

貧困は飢えと恨みに通じている。

富は贅沢と面倒を生み出す。

貧乏は人を気高くする。

 

晩年のある日、一人の記者がガウディに訊ねました。

「あなたは素晴らしいオリジナルの物を作り出しますが、そのオリジナリティの先生は一体誰ですか?」

ガウディーは外を指差して言いました。

「あそこに私の先生がいます」

そこにあったのは一本の枯れかかった木でした。

 

私が心を開いて、努めて読むのに適切な偉大な書物は・・・自然である。

<アントニオ・ガウディ>